Twitterのハッシュタグ分析

POLAR BEAR BLOGにて書かれていたTwitter Mediaの「The science of the hashtag」という記事が非常に興味深かったので、ここでも紹介。

海外で一時的に流行ったハッシュタグ「#LessAmbitiousMovies」についてIsaac Hepworthは「#LessAmbitiousMovies」のタグが流行る一足先に「#LessAmbitiousFilms」タグが存在していたことを発見し、さらに分析を行った。各ハッシュタグのツイート数のグラフがこれ。

このAの部分で後から発生した「#LessAmbitiousMovies」の急上昇で「#LessAmbitiousFilms」を上回った。ちなみに、内容は大喜利のようなものです。
分析によると大きく上昇したのはフォロワーの多い、つまり影響力の強い人物が「#LessAmbitiousMovies」を利用したからです。最初に15000のフォロワーのいるLizz Winsteadが「#LessAmbitiousMovies」と「#LessAmbitiousFilms」のタグを使って12回ツイートを行い、それが36000人のフォロワーのいるAlexis Madrigalにより多くのリツイートを生みました。そして15000人のフォロワーをつけるBarracks O'Bamaにより「#LessAmbitiousMovies」を利用したツイートが行われたところで、大きな波へと変化しました。Bのポイントで再び小さな山を生んだのはKaty Perryが1度だけ「#LessAmbitiousMovies」を利用したツイートをしたためです。
Lizz WinsteadやBarracks O'Bamaをフォローする人はより感化しやすく、よりノリやすい特別な人でした。ここから言えることは"多くの"聴衆(follower)を持つものよりも"適切な"聴衆へハッシュタグを与えることのほうが重要であるということです。

＜考察＞
結論としては当たり前の話かもしれませんが、データで示した部分は非常に大きい収穫です。つまるところ、Twitterを利用したキャンペーンやビジネスについてもブログマーケティングと同様でどこに要となる人物がいるのか、ターゲット層がどこに存在しているのか、誰がつぶやけば適切なユーザーに届くのかが重要になります。その要となるユーザーがネットを利用している時間はいつでしょうか。

＜Google Spreadsheetを用いて簡単に分析＞
ここで普段多用しているGoogle Spreadsheetを利用して、何時にあるハッシュタグがつぶやかれているのかを調べてみます。いくつかハッシュタグを探していたのですが、良さそうなタグが見つからなかったので、ここでは「#jwave」を使用します。
まず、Google SpreadsheetのScriptからtwitter等の単語で検索して、「Tweets to Google Docs」スクリプトをインストール。

これで「gettweets」関数が利用できるようになりました。
数式は　gettweets(検索語,最大検索数(<=1500),メタデータ(TRUE/FALSE),ヘッダー(TRUE/FALSE),"ja")
最後の"ja"は単に日本語から検索しているだけなので、省略可です。

次に、Scriptを若干いじります。(検索結果を簡素化するためなので、ご自由に)
今回は日付と時刻だけが知りたくて、つぶやいている人物、つぶやきの内容は不要なので...

63行目と68行目をコメントアウト。
では実際に、何時にハッシュタグ「#jwave」がつぶやかれる回数が多いのかを調査してみましょう。(※ちなみに検索語はハッシュタグではなく通常のキーワードでも大丈夫です。検索キーワードについてはこちらを参照)

結果は1列に出力されるので、これを日本時間に変換してグラフ化してみます。

今回は曜日の要因はまったく考慮していませんが、直近1500ツイートから分析すると夜間のほうが多く、0時台、22時台、1時台の番組の順でつぶやきが多いことがわかります。取得されている日付は13日の途中から16日の朝まで。ラジオを聴きながらつぶやく人はパソコンまたはスマートフォンのradikoを利用しているユーザーなのでしょうか。1日のつぶやきは450〜550あたりになってくるのでしょうか。直近データだけでは件数も少ないのでわかりませんが。
ハッシュタグ「#jwave」を利用する人は少なからずJ-WAVEのリスナーと考えられます。では番組を考慮せずJ-WAVEを聞いているリスナーへ一番リーチする時間は何時でしょうか？それは先ほどの分析から0時、22時、1時をターゲットにするのが良いでしょう。
ではこのつぶやいている人の中で影響力の高い人はどこにいるのでしょう。Twitterの影響度分析ツールは数多く出ています。APIを公開しているものもあるので、それでScriptを組んでみると良いかもしれません。今回はそこまでやっていませんが、ソーシャルメディアマーケティングの一環として分析をしてみましょう！