お金持ちだけが知っている スマートマネー株式投資戦略〈2007年版〉

2006年の株式相場や経済ニュースなどから2007年の相場を予想している本。
今年は2008年なので、今となっては筆者の予想がどれだけ当たり、どれが外れたのか。そして何故外れたのかを考える必要があるかもしれない。WTIの数値など一部は外れているが、大体の流れはかなり当たっているのではないかと思う。住宅絡みでは、サブプライムなどの問題は出てきていないにしても住宅バブルについても予想されている。
たぶん筆者が今の相場を見たら、日本の日経225などの指標は妥当だと思うのかな。WTIは2006年、2007年前半からは誰も予想だにしていない数値なので、しかたがないですよね。ただ、本書では単なる予想だけではなく、様々な理論と実態を細かく記述されているので、予想の当たり外れ以上に学ぶことが多い本である。

<メモ>

  • 米国株式市場では、株価収益率は19からインフレ率を差し引いた数値に等しくなる傾向がある。
  • テイラールール FFレート=インフレ率+0.5×(実質GDP成長率の目標値からの乖離)+0.5×(インフレ率−2.0)+2.0
  • 円ドルレート決定要因 1.絶対的購買力平価 2.相対的購買力平価 3.経常収支バランス 4.短期金利差 5.長期金利差 6.モメンタム 7.米国政府の為替政策
  • 古い景気循環に関する見方 キチン(約40ヶ月の在庫循環)、ジュグラー(設備投資に関する10年の波)、クズネッツ(住宅投資に関する20年の波)、コンドラチェフ(技術革新に伴う50年の波)の波