放射線利用の基礎知識

放射線利用の基礎知識 (ブル-バックス)
東嶋 和子
講談社 (2006/12/20)
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あまり読む機会のない、ブルーバックスの本。放射線というものを身近に感じてもらうため、いかに放射線がありふれたものであるか、そして生活に深く関わっており、放射線なしに商品や食物、医療はないと思えるような本。ブルーバックスの本なので、少し専門的で難しい部分があるが、それ以上にどんな製品に放射線が関わっているのか。どういう製造工程で放射線が利用されているか。そんなところがわかれば良いかもしれない。
放射線を利用した虫や植物の突然変異種が毎年多く誕生しているというのは驚きであるとともに、遺伝子組み換え食品と同様、放射線を用いて突然変異させられた植物を売る、食べることは消費者団体の反対によって日本ではあまりうまくいってないみたいだ。日本以外の国では普通に食料として販売されているところもあるらしい。
日本では安全やら自分を守るという面においては、結構堅く考える癖があるような気もしないではないが、食品の安全性を中心により消費者にわかりやすくウェブサイトを使って説明したり、販売資料等を作成して理解を深めてもらう必要があるのかもしれない。