あなたが辞めると言ったとき、上司はとめてくれますか?


あなたが辞めると言ったとき、上司はとめてくれますか?――「ゆるキャリ」のススメ

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紀貫之な気持ち。。。ではないのですが、女性の読む本というものを男の私も読んでみんとするなり。

書店で見かけても、絶対に手にはとらないだろうなと思う本ですが、表紙も女性向きであるならば中身も女性向き。中は簡単な自己啓発的なものなのですが、女性に対する自己啓発も男性に対する自己啓発もそれほど変わらないのかもしれません。やはり女性向きという部分は化粧などの「女らしさ」を書いていること。

「ゆるキャリ」がキーワード。仕事を断る技術や余暇を楽しむ、夢を持つなどのお話に加え、自分の好きなことに対する姿勢にも触れられている。この本ではメインとして扱われていないのですが、やはり葉石さんは、今自分の好きな仕事をしていることもあり、余暇は余暇として楽しんだり、目標を明確にもったり、配偶者を敬ったりと「ゆるキャリ」を薦めている一方、好きな仕事は短時間で普段の日常に持ち越さず、短期集中型の仕事をされているのでしょう。

また、女性に対して“聞く技術”を説くというのも、不思議な気がしました。かつて男性はもっと聞く技術を持つべきだと論じられていたように思います。男性こそ自分の話ばかりではなく、女性の意見にもっと耳を傾けるべきだと。本書で“聞く技術”を説く場合、女性対女性というシチュエーションなのかもしれません。しかし、どちらにしても“聞く技術”は非常に重要なものであることは間違いないようです。

普段考えていることですが、私は他の人の成功などを手放しで喜べる人物になりたいと思っています。この本を読んで、その思いは強くなったかもしれません。人の成功は手放しで喜び、自分の知識や人脈(ほとんどありませんが。。。)は余すことなく人に与えるというこの本で書かれている姿勢にも共感しました。

格好いい男性とはなんだろう。「カッコカワイイ」も本書のキーワードですが、男性としていかに格好良くなれるか、それを考えて生活をすべきなのでしょう。いわゆるオヤジ化せずに、男性として服装に気を使いながら、またどんな人物にも敬意を表すべきでしょう。
過去にとらわれている男性も多く、過去の栄光や今までの偉業を語らずにはいられない。。。そういう人物にはならないよう、常に今を有効活用できる人物になるべきだと感じます。この本に部分的にでも共感を覚えるということは、男性の中にも女性的な面が必要なのかもしれません。