マークズッカーバーグを通じてFacebookを知る

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今となっては有名となったFacebook。それが立ち上がるまでのマークズッカーバーグとその周りでどのような出来事が起きたのか。そして現在どんな状況にあるのか。なにより、本書はマークその人となりがわかり、どのような性格なのかがわかる一冊となっており、非常に面白い。小説のような感覚でスラスラ読めてしまうため、350ページを超える本書でも気軽に手にとってほしい。
Facebookが成功したのはマークの性格から来る楽天的な才能もあるのかもしれない。大学時代に立ち上げた「フェイスマッシュ」がきっかけとなっていることには変りないが、その"事件"を通じて何を学んだか。人の写真に対して投票し、優劣をつける。そしてその写真は自分の身近にいる人物。そのサービスが話題になったこと、そして大批判の的となったことから導き出した答え。それが本書113ページあたりに書かれている「多くのアクセスが集まり、数多く投票された事実を見れば、自分のクラスメートについて知りたいと思っている学生が非常に多い」という事実。そして「みんなインターネットで知り合いについて調べたいと思っているのなら、まさにそういうウェブサイトを作ればいいのではないか。」という発想だ。
このあたりの発想は誰しも役に立つものではないだろうか。その発想から実際のサービスを作るに当たり、どのようなサービスを取り入れ、実現していくのか。もちろん彼のプログラミングスキルに頼るものが大部分を占めているわけだが、ある意味彼が全くお金に興味がなく、やりたい事をとことんやったという事に尽きてしまうのかもしれない。
だが、そんな一言で片付けられない内容が本書の中には存在する。マークの性格自体には同調できない人もいるだろう。彼の周りにいた人物に対し同情を覚える人もいるだろう。しかし今話題となっているFacebookを知る上で一度は目を通してみてはいかがだろうか。