イスラム金融はなぜ強い

イスラム金融はなぜ強い (光文社新書)
吉田悦章
光文社
売り上げランキング: 216844
おすすめ度の平均: 4.5
5 現時点での最良の入門書。
4 けっこうよかった
5 読み物であるが、専門書の含蓄も

不況のこんな時にイスラム金融の本を読むw
別にムスリムの人でもイスラム金融以外の普通の金融を利用しているらしい。イスラム金融はそもそも歴史がそれほど古くない。
取引名称は難しいけれども,取引の中身はイスラム金融以外のものとほとんど変わりはない。「手数料」だったり,土地・建物などの実態を伴った取引が基本。ただ,一言でイスラム金融といっても,コーランの教えに沿うように様々な工夫を凝らしている。それ故に,ある国では普通に行われている取引でも,他の国ではコーランの教えに沿っていないと見なされてしまうこともあるようだ。
その点ではイスラム圏外の人から見ると非常に見極めが難しく感じることは間違いない。昨年のように原油価格が高騰し,オイルマネーによりドバイを始め,中東にお金が集まっていれば中東諸国が投資する受け皿として各国がシャリア適格銘柄を用意する意味は非常に大きい。また,中東のシャリア適格銘柄の価格が上昇したり,国営の投資会社への注目が高まる。
今は世界的な不況により中東もその影響を大きく受けていることは間違いないが,今後も発展を続けるであろう国々であることは間違いないだろう。