新装版マイ・ゴール これだっ!という「目標」を見つける本

新装版マイ・ゴール これだっ!という「目標」を見つける本
ケン シェルトン リチャード・H. モリタ
イーハトーヴフロンティア (2005/10/23)
売り上げランキング: 7584

「目標」。最近自分に足りないものだと強く感じているもの。目標が見つかり、それに向かって打ち込む力。そういう行動が全くない。目標や夢に向かって走っている人はやっぱり輝いて見えるし、それだけの行動力や力がどこから沸いて出てくるのか?と思ってしまうほどである。
本書は目標設定のための本ではあるけれども、即効性やハウツー本のようなものを求める人にとっては、全くマイナスであり読む価値はないだろう。じっくり自分と向き合って進むことを決めた人だけに価値のある本だ。第一章の部分を読んで賛同できなければ、その後を読む必要性はない。第二章では小説なのかノンフィクションなのかは全くわからないが、JJと呼ばれる自分の人生にガタが来たと感じている人を主人公として、その人が自分を見つめることで目標を見つけ、成功をするという流れが書かれている。第一章で簡易に書かれている事がこの中でも出てくるため復習のような感じになるけれども、やはり本書で重要なのは「目標を見つけるための469個の質問集」だろう。
目標の設定や、これから先、そして今を有意義に生きるためには過去を見つめ、過去の記憶を引っ張り、その記憶に対する考え方を上書き、または再考する必要性が説かれている。そのため、469個の質問集では過去に対する質問が列挙されており、その質問に答えることで過去のエピソード記憶を引っ張り出し、見詰め合うことを目的としている。その上で自分というものを再考するのである。
<本書のメモ>

  • 本書は「こうしなさい」ではなく、「どう生きたいの?」「何が欲しいの?」と徹底的にあなたに問い続けるものである。
  • 目標を持たなければ失敗もない。競争に参加しなければ落ちこぼれない。意見をしなければ批判もされることはない。希望を持たなければ挫折もしない。期待をしなければ裏切られることもない。欲を持たなければ楽になる。
  • 自己実現の提唱者、マズロー博士が本当に言いたかったこと。それは"たとえ良い意見であっても、それに左右されないようになること。そして、苦労してつかみとったものであっても、それに固執しないようになること"この二つだ。
  • 本当の自分を知らないと、自分が描く理想の自分とのギャップに苦しむ。
  • 話し上手は聞き上手、聞き上手は質問上手
  • 自分喪失症とは自分を本当の自分以上に見せることによって、さらに自己嫌悪に陥らせ、自信を失わせる。本当の自分を知らないこと、または過去を後悔し、過去を消したいと思うほどの嫌悪感にさいなまれ、否定的な自己認識を持って生きている。自分を他人の評価の中でしか確認できないため、絶えず他者の評価に翻弄され、低い自己評価の中で懸命に生きている。