心脳コントロール社会
心脳コントロール社会 (ちくま新書)
posted with amazlet on 08.01.02
心脳コントロール。それは人に考えさせるということをさせず、「快」「不快」などの2択に絞り込まれることで人に考えるという行動を起こさせないようなマーケティング、メディアによるコントロールを行うというもの。中盤以降にこの事が書いてあるが、要するに心脳コントロール社会である現在でも、それに流されることなく、因果関係をよく考え、「快」「不快」といった感情に流されることなく、自らの頭で考えて行動しようというもの。
「快」「不快」という考えをフロイトの精神分析論を補助的に、メインは発達心理学的に理由付けされる。要は「快」「不快」という2択で考えるのは口唇期と呼ばれる、幼児期の感覚であり、考える必要性がないというものだ。
最初に少しだけ触れられている、みのもんたを起用したCMに関しては、上の主張とは少し切り離されているように感じるが、あるメッセージを通して別の記憶を呼び出すような脳に作用するCMという意味で、心脳がコントロールされたマーケティング手法だということだろう。
<追記>
小泉元総理の話が出ているけれども、もし本当に心脳コントロールを故意に行ったのであれば、現在の与党の苦戦状況は、コントロール方法を学んでいないか、全く気づきもしていないか。。。どちらかなのかな。