お国に命をささげる。

本日、「出口のない海」を見てきました。
本日より公開ということで行ったのですが、人が少ない、少ない。やや中途半端な時間だったということもあるかもしれないけれども、映画館の中でも大きい部屋での上映であったが、半分も入っていなかったと思う。

映画という限られた時間で語ることは非常に難しい。極秘任務である「回天」。1日だけ帰宅することができたのだが、極秘任務であるため家族でさえも話すことは許されない。ましては必ず死ぬ任務であることなど。
つい数分前まで笑顔だった人が、敵の艦隊へ突入し爆破する。そして、「回天」はよく故障をした。映画でも実際に乗り込んだはいいけれども、故障のため発進できないという状況が発生する。船に乗り込む前にすべての覚悟を決め、思い残すことも、言い残すこともない状態となる。それなのに発進することすらできない事の悲しさ。本人は非常に悔しがり、生きて帰る事が恥ずかしく思う。
「天を回(めぐ)らし、戦局を逆転させる」
名づけて「回天」

この「回天」を考案した時期は、大戦中でも比較的早いほうだったが、その時点では全く採用されることはなかった。実際に動き始めたのは、大戦の後半である。急遽、製造し始めたため、性能は非常に悪く、故障も相次ぎ、実際の操縦も難しいということで、訓練中に死亡するものも多かった。「回天」を考案した人物も訓練中に亡くなったそうだ。
操縦には若者を採用した。映画でもあるが、最新兵器が何であるかは全く知らされずに。“どうせ死ぬなら”という空気で、若者が次々と志願したらしい。

映画自体は、現在Yahoo動画で公開されている白黒映画「人間魚雷回天」を大いに参考にしているようだ。
人間魚雷回天」を事前にすべて見たが、ストーリーは違うが大体の流れはほとんど同じ。むしろ、こちらの映画のほうが色々と考えさせられ、また涙が出る。
決して忘れてはならない過去であろう。

私自身、「回天」のことを知ったのは、ほんの数週間前。本当にすごい衝撃を受けた。特攻隊の話も詳しく知らない状態であるが、この話が事実であったということ。ただの映画だけの話ではないということに関し、興味をもった。この機会に色々と調べられたらよいと感じた。