X-MENを見に行きました。

レイトショーにてX-MENを鑑賞。
中だるみ感がなく、展開が早い。全く飽きることがなく最後まで見ることができる。かなり面白かったです。
ただ、バットマンのようになるのは、そう遠くないかもしれない。。。


<追記>
来週から公開される映画、「出口のない海」に登場する
人間魚雷「回天」
この予告編だけでも泣けるけど、この話は実話だったんだね。
映画自体のストーリーは実話ではないかもしれないけど
「回天」の話自体は本当。

昔からたくさんの本が出版されている。
そして、終戦後10年あたりに制作された「回天」の映画がYahoo!動画で公開されていたので見た。
もちろん、映画は白黒。
あと、全国回天会の事務局長の実体験を語っている動画を見た。
訓練時でも、大量の死者を出し、人間魚雷考案者もその一人であったという事実。

終戦間際に、実際の魚雷を改良しただけのような、全く操作性など考えられていない機体。
一度発進すると、敵艦にぶつかるか浅瀬に乗り上げるなどしなければ、停止することが出来ないという設計。
明日死ぬことが決定しているという運命。。。
すべてが壮絶。

なぜなんだ?って、何度も思いながら観てました。
歴史を少し知ることが出来た。
その歴史を知ることで、より今の世の中に感謝することが出来る。

そうそう、先週見た「ユナイテッド93」。
あの中に登場している人物は、ほとんど実際に体験した人や、遺族で構成されていることを知った。
そして「ユナイテッド93」に搭乗していた方々の勇気ある行動に敬意を表す。

<Book>


株式会社に社会的責任はあるか



株式会社に社会的責任はあるか

・作者: 奥村 宏
・出版社・メーカー:岩波書店

「株式会社」批判の本。
この本は良書だと思う。今流行りのCSRに対して的確な疑問を呈していると感じた。現在、CSRは会社が社会に貢献することを述べている。例えば慈善活動、環境保護活動など。
アメリカの企業経営に関しては詳しくないのだが、余ったお金があれば株主に還元させるというのが基本の流れのはず。日本では、あまり還元せず内部留保のような形でお金をプールさせておく。CSRとして企業がお金を寄付することは、本来、株主に還元すべきお金を別のことに使っている。株主から見れば浪費に当たるのかもしれない。現在、CSRという言葉は宣伝文句にすぎないのでは?という筆者の考えは、非常に的を射ていると思った。
文章は論理的に書かれており、「株式会社」に対する“そもそも”論を述べている。有限責任であるという部分だ。CSRという言葉は、日本では社会のための貢献のみを指し示している。いくらSOX法の日本版が施行されるといっても、結局会社が犯した罪に関しての責任に関してはCSRという観点は全く盛り込まれない。今までも企業が犯した罪は、少額のお金で解決されたり、国が税金を投入したりといった形で保護されてきた。日本においては株式会社に責任はないのだろう。

もちろん、筆者は無限責任を推しているわけではない。今の世の中の発展も株式会社の機動力があってこそであろう。無限責任の会社では大きな事業はできないし、淘汰された時に負うリスクは非常に高い。だからといって、完全な有限責任でよいのか。この部分に疑問を呈している。
いくら財務データ等のディスクロージャーを徹底させることによって成り立っているとはいえ、完全に責任をほとんど取ることのない有限責任では、企業の甘えを生むのではないだろうか。

私個人としては、責任の取り方として取締役等の責任者が辞めれば済む話ではないと思う。おそらくこの部分は大部分の人が賛成するとは思うけれども、現在、ニュースとして流れているものの多くは、辞任すればよいという風潮が、非常に強く感じられる。最終的に辞任するという事につながるのかもしれないが、即辞めるという選択。そして、それを迫る世論というのは、支持しない。

一つ面白いなと感じたのは、会社というものの「唯名論」と「実念論」。会社という実物が存在するのではなく、会社という機能が存在するという考え方である。脳に非常によく似ている。脳も確かに存在していると言えるのかもしれないけれども、一つの機能のことを「脳」と言っているだけなのかもしれない。それを言うと、何でも当てはまってしまうような感があるのは否めないが。
つまり、会社はどこにあるのか?と聞かれて、答える場合は、その会社の建物が存在しているだけであって、会社そのものとは言えない。少し屁理屈のような感じだが、実際、「機能」のことを会社は指し示しているのだなと思う。機能は動くのか停止させるのかが重要だ。企業が罪を犯した際、お金で解決させるというのは、たとえば普段、歩いているのを走れ!って言っているのに似ているように思う。つまり、普段生産していること、普段行っている事でまかなえてしまう。もちろん、損害賠償などで多額の借金を負い、破産することもあるだろう。だが、機能を停止させることは非常に効果的なのではないだろうか。
有限責任において、会社が解散するのは避けたい。そのため、機能の停止を宣告すること。この部分に力を入れるべきなのではないのかなと感じた。