ウェブ進化論

梅田望夫さんの「ウェブ進化論−本当の大変化はこれから始まる」を読みました。

インターネットという世界で起きている事柄を
端的に述べている本で,非常に興味深い。
グーグルに対する目も梅田さんを通すことにより,
光り輝く存在となった。

「こちら側」と「あちら側」この関係をとらえる事も
本書で貫かれている一つの背骨と言えるだろう。
「こちら側」すなわち,リアルな物としての端末やソフトウェアなど。
「あちら側」すなわち,ウェブ上の知。"不特定多数無限大"の知。

そこにはロングテールという一つのキーワードや,オプティミズムといった思想。
現在のウェブという世界を覗き込むために必要不可欠な知識が
散りばめられている。
ウェブに深く関わっていない人であっても,何かはっと気づかされる
ことがある。

このウェブ上で起きている事象に,全く関わらずにいられる人はいない。
家電もネットワークでつながれ,より身近な部分まで入り込んでくる。
業種も関係ない。
そんな世の中で,自分はどういう選択をすればいいのか
どうインターネットという技術と取り組めばいいのか。
問いかけることが非常に大事だろう。

ソーシャルブックマークという存在が出てきたとき,驚きを覚えたが
それが出てくる理由も,非常にクリアになった。
今まではソーシャルブックマークについても「こちら側」の視点でしか
見てこなかった。 「あちら側」という世界をもう一度再考することにより
自分の頭の中でもインターネットという世界をとらえ直すことが必要だと思う。

以前,
ソーシャルブックマークから考えるWebの流れ 1
ソーシャルブックマークから考えるWebの流れ 2
ソーシャルブックマークから考えるWebの流れ 3
この3本を書いてみたが,どうみても「こちら側」からの
視点だなと感じる。

本書を読み,見方を変えてとらえ直すことの有益性を発見することができた。

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる  ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる