【書評】Googleの全貌
- 作者: 日経コンピュータ
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2009/12/10
- メディア: 単行本
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Googleサービスを利用している身として、クォリティの高さに度肝を抜かれるわけですが本書を読むと一般的な常識をことごとく覆されるようです。サーバーもアクティブスタンバイではなくスタンバイ機が存在しないというやり方や摂氏50度を超えない限りハード故障と温度の関連性はないとする論文の発表、その他地球環境に対する考え方も常識を疑う精神や徹底的に調べるという姿勢が伺えます。またグーグルが世界を変えるという共通した認識、それが生み出すサービスや世界に与えるインパクトの大きさ。それをとても実感させてくれます。
Googleがマイクロソフトへの対抗策として考えている2つの考え方「ソフトウェア+サービス」「3スクリーン+1クラウド(3S+1C)」。「ソフトウェア+サービス」はパソコンなど利用者の手元にある機器上のソフトウェアと、インターネット経由で利用するクラウドサービスを組み合わせること。「3スクリーン+1クラウド(3S+1C)」はパソコン、携帯電話そしてWEBブラウザ搭載テレビに代表される非パソコン機器という3種類のクライアントに、同種の画面、同種の使い勝手のソフトを供給する。そして一つのクラウドを通して、共通のデータやサービスを利用可能にすることである。これは今後のサービス展開を考える上で我々が頭において置かなければいけない考え方だ。Googleの基板もサービスも素晴らしい、ただし今後WEBサービスを考える上で巨人Googleが何を考えているのか。それを少しでも感じられれば良いのではないだろうか。