データの罠—世論はこうしてつくられる


統計であったり、無作為抽出によって選ばれた人に対してアンケートや調査を行うというものは、その方法や手順、解析の仕方によっては結果が大きく異なり、時にはそれが新聞のようなマスメディアで大々的に報じられることで世論に影響を与えたりする。それは調査を行う人が素人だったり知識不足だからだけではなく、調査を行う集団のようなプロでもおかすことがある過ちだ。
調査結果を見る上で、その調査が行われた前提、母集団、内容をよく吟味する必要がある。ただ、社会人で忙しい人なんかは吟味する時間がないから流されざるを得ないのかなと思ったりする。
また、別の母集団との比較や評価の場合も同様に吟味する必要があるのだが、むしろ本書を読んでいて、その評価の違いなど、なぜ比較した結果違いが出たのかという部分をよく考える必要があるのではないかと感じた。

本書は最後の章の、さらに一番最後のトピックだけが言いたいことであり、それ以外の部分はすべて例示のような感じである。