『フラガール』を支えた映画ファンドのスゴい仕組み


ジャパンデジタルコンテンツ(JDC)に勤める著者のコンテンツ投資についてのお話。映画に投資する投資信託やアイドルのDVDなどに投資する金融商品などの開発や仕組み、実情などが書かれています。「フラガール」も投資された先にはなっていますが、映画という投資対象は当たり外れもあるため、このような大ヒット作が1本出れば2本、3本こけても元が取れるみたい。「フラガール」だけで言うと、10000口あたり19000円くらいの分配が出来るほどのヒットのようだ。ただ、他の映画に足を引っ張られたりして、結局とんとんで。
たぶん、本書では映画などのコンテンツ投資について皆に広く知って欲しいという気持ちが強いのだと思う。そして最終的には買って欲しいと思っていると想像できる。最初に述べられている「『フラガール』誕生に秘められた物語」という部分は、たしかにコンテンツ投資が焦点ではなく、大ヒットが生まれるまでの流れが書かれている。。。でも、結局なぜ大ヒットになったかはわからないし、著者がかかわったコンテンツ投資に「フラガール」があったため、成功したという事が言いたいだけなのだろうか。。。投資対象を決めるにあたって、本書を読んだだけでは、ヒットメーカーである監督自身に投資をしたのであって、「フラガール」の脚本を読んだり、役者を見たりして決めたわけではないようだ。本書の中で、著者は「フラガール」がヒットする作品だとは、公開直前までわからなかったという旨の記載がある。。。
うーん。どう読んでも、コンテンツ投資を知って欲しいという気持ちが強く出ているように思うけれども、投資対象の決め方が全く書かれておらず、監督に投資をしたように読めてしまうと、やっぱりリスクやら、何やら、色々と思う部分が出てきますね。。。