ネットvs.リアルの衝突―誰がウェブ2.0を制するか

佐々木さんの本で、Googleの本はあまり面白みを感じなくて途中でやめてしまったけれども、今回のこの本は非常に面白く読ませてもらった。
Winnyに関する内容は非常によくまとまっているのではないだろうか。また、それ以外にはインターネットの歴史が書かれている。ざっくりと今のインターネットの世界を知るためには、一度読んでもよい本だと思う。

タイトルのネットとリアルとの衝突に関しては、本書の最後の部分に少し書かれている程度であるが、私個人としては、次のように考えている。

リアルとバーチャルをつなぐ接点はもちろん重要であることは間違いないのであるが、インターネットが広がる前から存在している既存の企業は積極的にインターネットの世界に足を伸ばしている。一方、敷居の低いインターネットの世界から進出した企業は、リアルとの接点が必要であることを多少なりとも実感しながらも、リアルの接点を確保できずにいる。もちろんバーチャルの世界だけで成り立つビジネスモデルは数多く存在するであろうが、リアルとバーチャルの両者を網羅したほうが、より効果的であることはなんとなく実感しているところではないだろうか。熱いものと冷たいものをくっつけると、両者はいずれ同じ温度になると同じように、リアルの世界だけしか存在していなかった企業とインターネットの世界のみで存在していた企業が混在する現在、リアルのみの企業はインターネットをめざし、インターネットのみの企業はリアルを目指す。いずれ似たようなモデル、同じ土俵での争いとなるだろう。

この文章は、全く別のところで書いたものであるのだが。。。
ま、そういう思いで今の世界を生きているということで。